こんにちは、元ハンマー投選手のトッシュです。
ベラルーシ人っていうのが最大のヒントですが、もしかしたらミスリードされてしまう人もいるかもしれませんね?
正解は、
そうです。
ヴァディム・デフヤトフスキー(Vadim Devyatovski )選手です。
同じベラルーシのイワン・ティホン(Ivan Tikhon)選手と答えてしまった方、残念でした。
ヴァディム・デフヤトフスキー選手
ハンマーを投げた後、投げられたハンマーに向かって両腕を突き出し、叫び声を上げる姿が特徴的です。
そして、カッコイイ。
ベビーフェイスなデフヤトフスキー選手をついつい甘やかしてあげたくなってしまう女子、ご婦人も多いのではないでしょうか?
デフヤトフスキー選手のアップの表情をもっとじっくり見たい方は、下の動画がオススメです。
ハンマー投選手の体幹はヤバイ?
一見するとスマートな体型に見える選手でも、脱ぐと実は(やっぱり)体幹が太い!
まるで樽のよう。
デフヤトフスキー選手も一見スマートな体型に見えたりもしますが、脱いでみると体幹はめちゃくちゃ太い。
腕や脚も太いはずなのに、その太い腕や脚が細く見えるくらいに体幹が太い。
室内でのハンマー投はヤバイ?
デフヤトフスキー選手が室内練習でやっちまった?動画がコチラ。
本来ならデフヤトフスキー選手の背中側にある茶色の布にぶつけて、衝撃を緩衝するはずだったのでしょうが、、、80mスロワーが投げたハンマーというか練習用の金属製プレート
布の向こう側がどうなってしまったのか、、、ゾッとします。
ハンマー投に欠かせないアイテム
■ハンマー
一般男子用(16ポンド=約7kg)
ダグタイル製とタングステン製がありますが、タングステン製が圧倒的に人気です。
少しでも遠くに投げたいのが選手の性。1cmで順位が変わったりすることもありますから。
重さは同じですが、タングステン製のほうが体積が小さいのでハンマーが飛んでいくときの空気抵抗が小さく、少しでも遠くに投げたい選手は何が何でもタングステン製を選びます。
■ハンマー投用のシューズ
私は、アシックス、ミズノ、ナイキ、アディダスのシューズを履いたことがあります。
足に合うのも大事ですが、私はサークル(ハンマーを投げる直径約2mコンクリートの円)と靴の裏との相性も大事だと思っています。私は相性が悪いサークルだと全然本来の実力を発揮できませんでした。
■ハンマー投専用のグローブ
かなりの消耗品ですが、なかなかのお値段。汗や雨で塗れると皮が固くなってしまって、使い物にならなくなってしまうことも少なくありません。私は包帯を指に巻いて投げてました。
■ピアノ線
えっ?なんでハンマー投げにピアノ線と思われるかもしれませんが、
ハンマーの先にある鉄球とハンドルをつないでいるのは、チェーンではありません。ピアノ線です。
豆知識として知っておきましょう。
■ハンマー投げ、円盤投げ用の囲い
選手時代は、ゲージと呼んだり、鳥かごと呼んでいました。
ハンマー投げを始めたての頃は、本当にどこに飛んでいくか分からない。回っているうちに自分がどの方向に進んでいるのか分からなくなってしまう。
また、ハンマーを投げようとしているときに、ピアノ線が突然切れてしまって、想像もつかないところに飛んでいってしまうこともあります。
■炭酸マグネシウム
ハンマーを投げる前に多くの選手が手に付けているのが、炭酸マグネシウムです。私が選手時代は私も周りも「タンマグ」って呼んでました。体操競技でも使われている滑り止めです。
ハンマー投げは嫌われもの?
陸上競技のハンマー投げだけ別会場というのはよくある話。
さすがに世界陸上やオリンピックでは聞いたことがないですが、
私が大学生で選手時代、
ハンマー投げ以外の種目は国立競技場で、
ハンマー投げは日大(日本大学)グラウンド とか、
ハンマー投げ以外の種目は横浜国立競技場(日産スタジアム)のメインスタジアムで、
ハンマー投げはサブ競技場 とか、
そういうのはザラにありました。
決勝(予選を通過した8人)まで残れれば、メインスタジアムで投げられるという場合もありましたが。
理由は簡単、ハンマー投げの映像をよくよくみてみると、
投げられたハンマーが競技場の芝生の中にズボッ!と突き刺さったり、芝生を削り取っていったりするのが分かると思います。
そのハンマーによって傷つけられた芝生を補修するのに、
国立競技場1穴約3000円、横浜国立競技場約1穴1800円、
と聞いたことがあります。本当かどうかは分からないのですが、選手間で話題にしてました。
仮に国立競技場で選手が8人いたとして、練習投擲2投、本番6投とすると、
8人×8投×3000円=19万2000円
芝生の補修に約20万円。。。
そりゃ運営者側からしたら結構な痛手ですよね。
お金が取れて、観客がドンドン入る試合ならまだしも・・・ですよね。
ハンマー投だけが別会場を準備されるのもうなずけます。

ハンマー投げで伝えたいたった1つのこと
ハンマー投げを多くの人に広めてほしいというのではありません。
ハンマー投げの事故が無くなってほしいと願っています。
ハンマー投げで死なない!死なせない!
1年か2年に1人、投げられたハンマーが近くの人に当たって死亡する事故が後を絶ちません。
私も高校生のときに1度ヒヤッとしたことがあります。思い出すと今でもゾッとします。
ここでは、
- ハンマーを投げる人
- 指導者
- ハンマーを投げている人の近くにいる人
に知っておいてもらいたいこと、注意してもらいたいことを紹介します。
ハンマーを投げる人が注意すること
- 囲いの中から投げる。
- 囲いが無い場合は、自分の周りに人がいないことを確認する。
- 自分は変な方向に投げるわけがないとかいう謎の自信は捨てる。
- ハンマーを投げる前に大きな声を掛けて周りの人に注意喚起する(※)。
- 道具を手入れする(古くなったピアノ線は交換する)。
※日本人がハンマーを投げている動画をみると、ハンマーを投げる前に
「いきまーす!」 や、
「はい、ハンマー!」 や、
「ハンマーいきまーす!」 と、
声をあげているのを見かけることがあるはずです。
指導者が注意すること
- 上のことを選手に徹底させる。
- 周りに人がいない練習環境(場所や時間)をつくる。
- うちの選手は変な方向に投げないとかいう謎の信頼は捨てる。
ハンマー投げをやったことが無い人が、選手を指導することも少なくありません。
指導者がハンマー投げに関する安全対策を知ることで、ハンマー投事故ゼロにつながれば嬉しいです。
周りの人が注意すること
- 近くにハンマーを投げている人がいたら、近づかない。
- 近くにハンマーを投げている人がいたら、気にかけておく。
- 注意喚起の声が聞こえたら、ハンマーを投げている人のほうに注意を向ける。
囲いが無い場所でハンマーを投げている人がいた場合、周りの人が取れる一番の安全対策は、
とにかく近づかないことです。
ハンマーを投げているのが友達で声を掛けたい、ハンマー投げを近くで見てみたい、そんな気持ちも分かりますが、命を守るためにも、被害者にならないためにも、加害者にさせないためにも、絶対に近付かないでください。
ハンマー投げ事故ゼロ!
ハンマー投げで死なない!死なせない!

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それでは、、、
\手間を楽しもう/
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